儀鳳暦(麟徳暦)

●儀鳳暦(ぎほうれき)(麟徳暦(りんとくれき)とも言います)

 =中国の唐の時代の李淳風(りじゅんほう)が考案し、中国では高宗(こうそう)の麟徳2年(天智天皇の治世4年)(665年)に施行され、開元(かいげん)16年(728年)までの64年間利用されてきた暦です。

 日本へは新羅から伝わりました。日本では692年から元嘉暦と併用されていたと考えられています。そして5年後の697年儀鳳暦だけの単独使用になり、後67年間に渡り採用されました。

 儀鳳暦は1年365.2448日として計算して、先の元嘉暦より更に一太陽年を正確に捉えた暦です。

 儀鳳暦の特徴は定朔法が用いられ、進朔(しんさく)も初めて使われた点です。

 なお、《日本書紀》は元嘉暦が用いられる前の記述を儀鳳暦の日付で記しているとされ、天文学者・小川清彦(おがわきよひこ)は神武即位前紀の甲寅年11月丙戌朔~仁徳87年10月癸未朔までが儀鳳暦と一致し、さらに安康(あんこう)3年8月甲申朔~天智(てんじ)6年閏11月丁亥朔までが元嘉暦と一致すると唱えています。

 ▼一太陽年=365.2447761(489428/1340)日

 ▼一朔望月=29.53059701(39571/1340)日

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