分の理論
時刻について理解できたら次に「分」という単位について考えてみましょう。この「分」という単位は中国暦法には無かった時間単位です。そして、この分という単位は、太陽や月など自然から導かれた尺度(自然時)ではありません。単純に1時間を60分とする人為的機械的に作られた便宜的な単位です。自然と全く符合しない周期で「分」の単位は規定される訳ですが、こうした機械的な等分から時間を作る方法を等分法(とうぶんほう)と呼びます。
時間とは1日を24等分、分は1時間を60等分、秒は1分間を60等分したものです。ですから、この等分法で作られた時刻は、本来自然の摂理や影響など自然の気のエネルギーの様相や自然の営みの周期性を反映しない時刻です。
人間の文明が進むにつれ、時刻はより精緻なものが求められ、ある意味、社会ニーズの中から、この分や秒の理論が作られたのですが、合理的な発想から生まれた分や秒の単位は、視点を変えて見れば、同じ時間とは言え、本来、暦が目的とした未来預測には到底使えないモノ(尺度)となっています。(厳密には、全くエネルギーが反映されてないとも言い切れませんが……)。
勿論、この分・秒の時刻に関する理論は、時間そのものを研究する領域において重要なテーマかもしれませんが、本書がこれから扱おうとしている易学暦学の世界では然程重要な単位ではないため、ここでは簡単に言及するにとどめておきましょう。
(参考知識)1分=1/60時間。1分=60秒。UTC(協定世界時)によって
閏秒が適用されると、1分は59秒となったり61秒になったりします。
#暦学 #暦 #こよみ #時刻 #時 #分 #単位 #60進法 #中国 #暦法 #自然時 #等分法 #エネルギー #秒 #未来預測 #尺度 #易学 #時間 #UTC #協定世界時
0コメント