１００刻法

　古代中国で作られた時刻には、１日を１００等分するものがありました。この時法の使い勝手はあまり良くなさそうですが、何を基準に一日を分割したかは、古人の思想背景を知る上で重要な手がかりになります。

●１００刻法･･･１日を１００に等分する方法です。その起源は商代とされ昼夜百刻制(ちゅうやひゃくこくせい)とも言います。

　１２刻法の「刻」と区別するため単位を「辰刻(しんこく)」と呼びます。百等分の根拠は、明らかでないですが、「十天干×十天干＝１００」の考えに基づくと想像されます。

　また、これは古く地支よりも先に十天干の数の循環（１０進法と異なる循環）が概念形成されたことも意味しています。この百刻制は、漢代に入ってから百二十刻制に、また南朝の梁では九十六刻制や一百零八刻制へと改められていきました。そしてこれらの時刻は当時、すべて水時計によって計測されていたのです。

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