世にも恐ろしい日本人の暦の誤認

 暦が政治的に利用されてきたことは拙者のブログで大分おわかりかと思いますが、実は、それ以前に日本人の多くが暦を誤認している事実を明らかにしておかなければなりません。 

 日本人の暦認識はというと非常に稚拙であります。世間一般には「大安」や「仏滅」などが用いられており、これらは「六曜(りくよう)」と呼ばれるものです。吉日凶日を選るためによく用いられていますが、実際には何ら根拠がないという事実をご存知でしょうか?なぜ?そう言い切れるのか?というと、中国から日本に誤って伝来した事実が明白だからです。

 真実はというと、六曜は中国の唐の時代に李淳風(りじゅんふう)が考案した「時課」という吉凶預測術が日本に誤って伝えられたものであり、日本人は誤りという認識がないまま、ずっと信じて使い続けているという滑稽な状態にあるのです。「六曜」を、これまで信じて利用してきた日本人には誠に残念なことですが「大安」「友引」「先勝」「赤口」「先負」「仏滅」全てが誤りです。急にそんなことを言われても、これまで信じてきた人には俄かに信じられないかもしれませんが、これは日本人の暦に対する認識の甘さに起因します。

 実は、こうした暦の誤認は六曜だけではありません。占いの類でもある方位学(方学)や九星気学など、古くから親しまれてきたはずの中国暦法を由来とする情報にも、実は誤認が沢山あります。そういう意味で方位学、九星気学が迷信や俗信というレッテルを貼られても仕方ない現実があります。そして、信じる人も救われないという現実もまた、あるのです。

 本当に正しく暦を得ようとするならば、その暦の起源や利用法を昔にたどって、一つ一つ検証するしかないと考えます。あるいは自らその成否を検証することです。自らが事を起こしたことでそれが吉の結果となったか凶の結果となったか、その因果を分析、検証することにより自ら正しいかを判別できれば良いのです。現時点で信頼できる暦がないのであれば、信じる必要はないということです。どんなに人が験担ぎと称してそれに靡こうとも、それを無視していけば、あなたはその不条理なリズムに飲まれることはありません。意味不明の暦を信じることで人生を棒に振る人が多いという現実も忠告しておきましょう。
 さて、拙者からアドバイスするとすれば、少なくとも暦は日本へ正確に伝わっていないと認識すべきです。そして、我々暦学の研究者は、まずはこれまでの「誤った情報」を正していく必要があります。勿論、日本人が自ら日本の風土に合った暦法や預測法を、新しく編み出すことは決して悪くはありませんが、よその土地(この点では中国)の暦法の規律や原理を間違ったまま導入し、さらに、盲目的に利用し続けることほど最悪なことはありません。このような根拠のない迷信は人にとがめられても、何ら反論の余地もないのです。尤も日本に誤って導入した人、それを誤って受け継いできた人、誤って広めている人には大きな罪があります。そしてその罪の輪は今も広がっているのです。世にも恐ろしい現実です。

青川素丸 表参道の父

東京 青山・表参道の発祥! 易学中興の祖! 【青川素丸】 数十年の研究を経て驚くほどの的中率に 易学を蘇らせた! 未来を預測する有名占い師!! 【表参道の父】 青川素丸 AOKAWA SUMARU 音声SNS「clubhouse」の占い部門で世界最大の 「占いCLUB」創設者