春節と正月

 中国には「春節(しゅんせつ)」という日本文化には馴染みの薄い祝祭日があります。これは中国のみならず、台湾やシンガポールなど中国文化圏においては本当の1年の始まりとして認識され、古くから盛大に祭りが行われてきたのです。春節はもともと太陽太陰暦(旧暦・農暦)の正月初日(初一)を指す言葉で、これこそ中国古来の元旦でした。春節は他に「過年(かねん)」「年節(ねんせつ)」「歳首(さいしゅ)」とも称され、この日は中華民族にとって、最も重要な伝統的佳節(かせつ)とされています。但し、中国でも太陽暦が採用されてからは、西暦1月1日が元旦となって、太陰太陽暦(旧暦)の正月初日を「春節」と呼ぶことになりました。春節が属す月は元月(げんげつ)とも言います。

 正月初一(初日)は所謂、元旦です。元は「頭」の意で、後、派生して「開始」の意にも取ります。この日は一年の初日、春の初日、正月の初日でもあって「三元(さんげん)」と言います。また当日朝は歳(とし)の朝、月の朝、日の朝が重なることから「三朝(さんちょう)」、さらに朔の日でもあるので「元朔(げんさく)」などと呼ぶのです。また、人々は初一の日に、「開門炮仗」と言って朝早く門を開け、爆竹を鳴らすのが習わしです。これは邪気を払うの意味に由来し、新年の気分を盛り上げるものです。その他、朝起きたら、人々は綺麗な服装で着飾り、親しい人達や友人らと互いに新年を祝う言葉を交わしたり(拝年)、皆で一緒に集まって祝賀を述べ合う(団拝)などの行事を行います。それが古くから伝わる大吉大利の慣習なのです。

 もう一つ面白い俗習が残っています。それは「占歳(せんざい)」と呼ばれるもので、年初の数日の天気から本年の吉事を観るものです。その謂(いわ)れは、漢の東方朔(とうほうさく)が記した《歳占(さいせん)》にあり、年初8日までの天気を観ていきます。

 それは、一日鶏、二日犬、三日豚、四日羊、五日牛、六日馬、七日偉人、八日谷(穀)として、もし当該日が晴れなら対象物は繁育し、曇りならば栄えないと判断するのです。後にそれに習って、10日まで天気晴朗、無風無雪なら一年は吉と判断したり、8日までは殺生してはならない等の俗習も生まれ、今でも引き継がれているのです。 

 さて、そもそも「正月」とは「月を正(ただ)す」べき月という意味ですが、今の西暦の正月は、月の朔望とは無関係なため、言葉と意味が乖離しています。古来日本にも正月思想があったと柳生博氏は言います。「何度でも生まれ清まることができる、最も重要な折り目」こそが正月であると。その意味では、今の元日には「正しい月」を実感できる要素が、全くありません。それに比べて、中国の春節は立春前後の新月(朔)、台湾では満月(望)を「元宵節(げんしょうせつ)」に設定しており、正月に相応しいものとなっています。

 実は、こうした慣習がきちんと残っているのも中国民族ならではと言えます。特にこの「春節」「元宵節」を盛大に祝う精神には、太陽太陰暦を作った宗主民族としての誇りすら感じるのは拙者だけではないでしょう。



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