占いあるある･･･九星気学の間違い

「易学って九星気学のことですよね？」

　拙者「全く違います。易学は古く中国で誕生した陰陽五行を柱とした思想で、皇帝と官僚のみ学ことを許された帝王学とされてきました。本来は天の意思を問うための預測学です」

「？？？？？？？」

　これは占い業界では、よくある典型的な問答です。易学＝九星気学と勘違いしている人がこの世にどんなに多いことか。一般のお客ならまだしも、人気占い師ですら、そう思っている人が多いので世も末であります。九星気学は日本人が編み出した占い方法で、レイヤーとして確立しているので、まあまあ当たるので、もてはやされていますが、厳密に言うと占いでもないし、風水でもありません。その成立も割と近代で、時代を経て洗練されてきたものでもありません。占いに俄かに仲間入りした、半分が嘘で固められた理法です。

　なのに、迷信好きな神社ではこれを律儀に暦の冊子の中に取り入れて、ますます信者を混乱させるという最悪の状態に陥っています。もっとも、これを野放しにしている業界自体がアウトと言われてもしょうがないでしょう。

　さて、九星気学はある確率で当たりません。なぜなら、星の取り方を間違えているからです。何回かに一回は当たるので、全てが当たっているかのような錯覚に陥っているだけです。気分の問題です。誰も正確に検証していません。そういう意味では２択の正解率よりも確率は低いのです。つまり、允に残念なことですが、拙者に言わせると勉強するに値しない占いです。

　ただし、占い初心者の頭の体操には良いです。飛星の仕方や五行の意味など正しいものも組み込まれているからです。困るのは、中に一部正しいものもあって、完全否定できないことです。完全否定できないもどかしさはありますが、決して鵜呑みにしてはいけません。まして、九星気学を知っていても占い師として食べていくことはほぼ不可能です。まあ、原理は非常に簡単なもので、これを知っているだけで「先生」と呼ばれるのですから、世の中自体が変なことになっているのも事実です。

　九星気学の結果に一喜一憂すべきではないし、当てにしないでください。風水を組み合わせたかのように風水気学などを称することもあります。でも、風水とは一切関係ないです。温泉につかって開運？まあ温泉を楽しんでもらえればハッピーでしょう。そこまで行くと、気学に罪はないです。温泉を楽しんで開運できたと自分を暗示にかけてください。

　本当の占いによる開運効果というのは、そんなものではありません。ハッキリ申しますと、占いで改善策が用意されているのは易学とそれから派生した風水学のみです。時空を変えるのが易学による改善法です。これに勝るものはほぼ皆無です。ましてそれを究めることができた占い師もほぼ、日本には存在しません。易学の達人の域に及ぶには相応の知識と経験が必要です。気学は易学でもないですし、風水学でもないというのはそれが理由です。同列に扱うレベルのものでないということを、皆さんは知っておいてください。

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