占いあるある(1)・・・方位が悪いけど?
「素丸先生。引っ越ししないといけないのですが、この時期、方位が悪いです。どうしたら良いのでしょうか?」。こういう依頼を受けることが意外と多いのです。
巷の占い師の輩にカモにされた挙句、拙者に「正解」を求めて駆け込んでくる人たち。拙者に言わせれば「方位が悪い」と言った占い師らにどうして直接、聞かないのか?と思ってしまいます。
そもそも方位が良い悪いって誰が決めたのでしょうか?よくあるのは九星気学という方位学です。この九星気学によって多くの人が路頭に迷うのです。正直、どちらの方位が良い悪いという物理法則は存在しません。勿論、風水の原理は存在します。しかし、どちらの方位に引っ越すとか、移転するとか、居を構えるとかは、1/2の確率で当たるという部類のものです。当たるか?当たらないか?しかも、とある日本人が中国の方位学を誤って解釈し、広めた九星気学なので、そんなものを信じることの愚かさをカモさんたちは認識すべきなのです。
まるで「駆け込み寺」のように拙者を尋ねる人が後を絶たないのですが、いつも業多き占い師らの尻ぬぐいを、なぜ拙者がしなければならないのか?腹立たしく思いながらも、最善策を練るのです。元来、易者や本当の占い師は、悪いものを吉に変える術を持っていなければ、易者や占い師なんぞ、やるべきではないのです。まあ、九星気学を何の疑いもなく、そして何の効果検証もせず、占い学校や師匠から習ったと、鑑定している巷の占い師のなんと罪深いことか?
拙者は行くべき時にその方位に然るべく行くべきと言います。あなたがサラリーマンである場合、その方位には転勤できません、と言えるでしょうか?言えるはずがありません。あなたは自分の人生をかけて占いの答えを求めたはずです。その回答が転勤すると運勢が悪くなるので、転勤しない方が良いと言えるでしょうか?それは、転勤すると、あなたは今後ダメな運勢しか待っていない、あなたの人生はほぼ終わりですと言っているようなものです。でも、命はそんなことには左右されないし、運気もそんなことですぐに悪くはならないのです。一生懸命に生きる者、努力をした者が報われる訳で、自身の運命や運気は自身で変えることができます。それが、意識のスイッチと環境のバランスで成り立っているのは自明の理です。
間違えた理論をもって間違えた回答をする、九星気学なるモノを信じるのは大変危険です。拙者であれば、転勤はウェルカムな現象と捉え、転勤後どういう振る舞いや意識を持つと出世できるのか?その方法をお教えするでしょう。なぜそういう回答方法になるか?それはサラリーマンという職業がどういうものかを知っているからです。知っているからこそそういう思路に至るのです。そもそも、サラリーマンも、営業活動も、システム開発も、単純作業もしたことない人生の幅の少ない占い師が、人の人生の悩みを共感をもって解決できるはずもなく、九星気学という誤った理論だけで、人を救えるはずもないのです。
以上をまとめると、人の人生を左右するのは方位学ではなく、その意識と言動のスイッチと、自身を取り巻く環境であるということです。
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